マツダの人気SUV、CX-5のディーゼルモデルは大トルクが生み出す力強い走りと、長距離走行で際立つ優れた燃費性能で評価が高い一方で、購入後に「こんなはずではなかった」と感じてしまうデメリットがあるのも事実です。
特に、ご自身の運転スタイルやカーライフに合わないまま選んでしまうと、予期せぬエンジントラブルや想定外の維持費に悩まされる可能性があります。
この記事では、CX-5ディーゼルモデルの購入で後悔しないために、実際のオーナーの評判から見えてくる具体的なデメリット、燃費の実態、そしてディーゼルが廃止された新型モデルの将来像まで、専門的な視点から網羅的に、そして深く掘り下げて解説します。
- CX-5ディーゼルで後悔する具体的な理由
- 後悔しないためのモデル選びと注意点
- ガソリン車とディーゼル車の最適な選び方
- 新型CX-5のパワートレインと今後の展望
CX-5のディーゼルで後悔する人の特徴とは?

- 「後悔した」と言われる代表的な理由
- CX-5のディーゼルは本当に壊れやすい?
- 使い方で変わるデメリットと注意点
- 長距離走行で光る燃費性能の真実
- ガソリンとディーゼルどっちを選ぶべきか
「後悔した」と言われる代表的な理由
マツダCX-5のディーゼルモデル、特に「SKYACTIV-D 2.2」は、その圧倒的なトルク感と経済性から、マツダのブランドイメージを牽引するほどの人気エンジンでした。しかし、その一方で一部のオーナーからは「後悔した」という声が聞かれるのも事実です。その根本的な原因は、ディーゼルエンジンが持つ特有の性質を十分に理解せず、ご自身のカーライフとの相性を確認せずに購入してしまったケースがほとんどを占めます。
後悔につながる主なポイントは、「短距離・街乗り中心の使い方による煤(スス)問題」「ディーゼル特有の音や振動」「ガソリン車とは異なる維持費の考え方」という3つの側面に集約されます。ディーゼルエンジンは、一定の速度で長時間走行するような高速巡航を得意としていますが、日本の交通事情で多い短距離のストップ&ゴーは最も苦手な環境です。例えば、片道5km程度の通勤やスーパーへの買い物がメインで、週末も近場の移動で終わることが多い場合、後述するDPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)のトラブル発生リスクが格段に高まります。この点を軽視してしまうと、せっかくのディーゼル車のメリットを享受できないばかりか、デメリットばかりが目についてしまい、後悔へと繋がるのです。
後悔の根源は「使い方とのミスマッチ」
CX-5ディーゼルの性能や品質が低いわけでは決してありません。むしろ、長距離ドライバーにとっては最高のパートナーとなり得ます。後悔を避けるためには、購入前にご自身の平均的な一日の走行距離、高速道路の利用頻度などを具体的に洗い出し、そのライフスタイルにディーゼル車が本当に合致しているかを見極めることが最も重要なのです。
CX-5のディーゼルは本当に壊れやすい?
「マツダのディーゼルは壊れやすい」という評判をインターネットなどで目にすることがありますが、これは必ずしも正確な情報ではありません。より正確に表現するならば、「ガソリンエンジンとは異なる作法と定期的なケアが求められ、それを怠ると不具合を起こしやすい」ということです。このディーゼル特有の約束事を守らないと故障リスクが高まるため、「壊れやすい」という一方的な印象が広まってしまったと考えられます。
その中心にあるのが、排出ガスをクリーンに保つための重要部品、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)の管理です。DPFは、排気ガスに含まれる有害な煤(スス)をフィルターで捕集し、内部に溜まった煤が一定量に達すると、エンジンからの熱を利用して自動的に燃やし切る「DPF再生」というプロセスを実行します。このDPF再生を正常に完了させるためには、エンジンと排気システムが十分に高温になる必要があり、一般的に「20~30分程度の連続走行」が目安とされています。
しかし、「エンジンをかけてすぐ目的地に到着し、またすぐエンジンを切る」といった短距離走行を繰り返していると、DPF再生が始まっても途中で中断されたり、そもそも再生に必要な温度まで上がらなかったりします。これを繰り返すと、除去しきれなかった煤がフィルター内にどんどん堆積し、最終的にはフィルターの完全な目詰まりを引き起こします。これがエンジン性能の著しい低下や警告灯の点灯を招き、最悪の場合は数十万円にも及ぶDPF交換費用が発生する主な原因となります。したがって、定期的な長距離走行でDPF再生を促し、適切なオイル管理を行えば、CX-5のディーゼルエンジンは決して壊れやすいわけではなく、むしろ頑丈で長く付き合えるパワーユニットなのです。
まさに「壊れやすい」のではなく「乗り手を選ぶ」エンジンと言えますね。機械は正直ですから、その特性を理解し、愛情を持って接することができるかが、満足度を分けるポイントになります。
使い方で変わるデメリットと注意点

CX-5ディーゼルモデルが持つデメリットは、オーナーの利用環境や運転スタイルによって、その深刻度が大きく変動します。ここでは、購入後に「知らなかった」と後悔しないために、具体的なデメリットと注意点を深掘りします。
短距離・街乗りがメインの場合の深刻なデメリット
前述の通り、短距離走行はDPFトラブルの最大の原因です。クルマの用途が「平日の通勤(片道5km未満)と週末の近所の買い物」といった場合、ディーゼルモデルの経済的なメリット(燃料費の安さ)はほとんど享受できません。それどころか、DPF再生が頻繁に起こることで実燃費が悪化し、エンジンオイルの劣化も早まるなど、デメリットばかりが目立つ結果となります。最悪の場合、エンジンチェックランプが点灯し、ディーラーでの強制再生や高額な部品交換が必要になるリスクを常に抱えることになります。
静粛性を求める人が感じるエンジン音や振動
マツダのSKYACTIV-Dは、「ナチュラル・サウンド・スムーザー」といった技術の採用により、ディーゼル特有のガラガラ音(ディーゼルノック音)を大幅に低減し、クラスでもトップレベルの静粛性を実現しました。しかし、それはあくまでディーゼルエンジンの中での話です。ガソリンエンジン、特に近年の静かな直噴エンジンと比較すれば、アイドリング時や低速からの加速時に特有の音や微振動が伝わってくるのは事実です。高速道路など一定速での巡航中は非常に静かになるため、そのギャップに驚くかもしれません。静かで滑らかな乗り心地を最優先する方にとっては、この点がどうしても拭えないデメリットと感じられる可能性があります。
想定以上にかかる可能性のあるメンテナンス費用
ディーゼルエンジンは、ガソリン車に比べて維持費、特に予防メンテナンスに関わる費用がやや高くなる傾向にあります。
- 専用エンジンオイル:DPFを装着したクリーンディーゼル車には、燃焼時に灰分(アッシュ)の発生が少ない「JASO DL-1」などの規格を満たした専用オイルが必須です。このオイルは比較的高価で、さらに煤の混入により劣化が早いため、メーカーは5,000km~10,000km毎(または半年~1年)の交換を推奨しています。
- 高額な修理リスク:DPFだけでなく、高圧な燃料を噴射するインジェクターや、過給を行うターボチャージャーもディーゼルのコア部品です。これらの部品は非常に精密に作られており、万が一故障した際の交換費用は、部品によっては20万円以上になることも珍しくありません。
燃料である軽油がレギュラーガソリンよりリッターあたり20円前後安い(2025年9月時点の全国平均価格参考)点は大きな経済的メリットです。しかし、これらのメンテナンス費用を総合的に考慮すると、年間走行距離が1万kmに満たない場合、購入価格の差も含めてガソリン車の方がトータルコストで安くなると試算されています。
長距離走行で光る燃費性能の真実
CX-5ディーゼルモデルが持つ最大の魅力、それは紛れもなくその卓越した燃費性能と航続距離です。特に、エンジンの効率が良い領域を長く使える高速道路や郊外路での長距離走行において、その真価を遺憾なく発揮します。
マツダ公式サイトに掲載されている最終モデル(2023年モデル)のスペックを見ると、XD(2WD)モデルのWLTCモード燃費は17.4km/Lとなっています。WLTCモードは市街地、郊外、高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的な燃費測定法ですが、特に高速道路モードに限れば19.5km/Lという優れた数値を記録しています。(出典:マツダ公式サイト CX-5価格・スペック)
実際のオーナーからの燃費報告でも、高速道路を80km/h~100km/hで巡航した場合、実燃費がリッターあたり18km/L以上に達することは珍しくありません。燃料タンク容量が56L(2WDの場合)であることを考えると、計算上は無給油で1,000km以上の航続が可能となり、給油の回数が減ることも長距離ドライバーにとっては大きなメリットです。
一方で、信号や渋滞の多い都心部での走行では燃費が悪化し、12km/L前後まで落ち込むこともあります。とはいえ、低回転域から最大450N・m(一部グレード)という大トルクを発生させる特性上、アクセルを少し踏むだけでスムーズに加速できるため、ストップ&ゴーのシーンでもガソリン車より燃費の落ち込みが緩やかである傾向が見られます。
燃費性能から見る理想のオーナー像
CX-5ディーゼルは、毎日の通勤距離が長く(片道20km以上)、月に数回は高速道路を使って趣味の遠出や帰省をするといったライフスタイルの方にとって、走行性能と経済性の両面で最高の満足感を提供してくれる選択肢と言えるでしょう。
ガソリンとディーゼルどっちを選ぶべきか

ここまで見てきたように、ガソリンモデルとディーゼルモデルには明確な得意・不得意があります。最終的にどちらを選ぶべきか、それはご自身のカーライフを客観的に分析することで自ずと答えが見えてきます。両者の特性を一覧で比較し、最適な選択をするための最終判断基準を提示します。
【詳細比較】ライフスタイル別ガソリンVSディーゼル
項目 | ディーゼルモデル (SKYACTIV-D 2.2) | ガソリンモデル (SKYACTIV-G 2.0/2.5) |
---|---|---|
理想のユーザー像 | 年間走行距離1万km以上 高速・長距離の利用が5割を超える人、力強い加速を求める人 | 年間走行距離1万km未満 街乗り・近距離がメインの人、静かで滑らかな乗り心地を最優先する人 |
実燃費の目安 | 市街地: 12-14km/L 高速道路: 16-19km/L | 市街地: 9-11km/L 高速道路: 13-15km/L |
加速フィール | 背中を押されるような力強いトルク感 坂道や追い越しで余裕がある | 高回転までスムーズに伸びる爽快感 軽快で扱いやすい |
エンジン音・振動 | アイドリング時や低速時に特有の音・振動あり。巡航時は静か。 | 全域で非常に静かで滑らか |
メンテナンス | 専用オイルの定期交換が必須。 DPFの管理に注意が必要。 | 標準的なメンテナンスでOK。 比較的気を使わなくて良い。 |
車両価格(新車時) | ガソリンモデルより約30万円高価 | 標準的 |
最終的な判断のポイント
もしあなたが、「週末のロングドライブやキャンプ、帰省が最大の楽しみ」「高速道路での合流や追い越しでストレスを感じたくない」「燃料費を抑えて、その分を旅先で使いたい」という価値観をお持ちであれば、ディーゼルモデルがもたらす体験は、価格差以上の満足感を与えてくれるはずです。
逆に、「車の主な用途は子供の送迎と近所の買い物」「とにかく静かで乗り心地の良い車で家族を乗せたい」「複雑なメンテナンスは考えず、気軽に乗りたい」という場合は、迷わずガソリンモデルを選ぶべきです。それが最も賢明で、後悔のない選択となる可能性が極めて高いでしょう。
CX-5ディーゼルで後悔しないための賢い選択

- 中古モデル選びで失敗しないコツ
- 新型CX-5にディーゼル設定はあるのか
- なぜ人気モデルのディーゼル廃止が決定?
- リセールバリューは期待できる?
- 知っておきたい税金のメリットとは
- まとめ:CX-5ディーゼルで後悔しないために
中古モデル選びで失敗しないコツ
新車ではもう手に入らないCX-5のディーゼルモデルを中古車で探す場合、その個体のコンディションを見極めることが、後悔しないための最大の鍵となります。特にディーゼル特有の部品は、前オーナーの乗り方によって状態が大きく左右されるため、新車以上に慎重なチェックが不可欠です。
必ず確認すべき3つの生命線
- 詳細な整備履歴(メンテナンスノート)の確認
何よりも優先すべきが整備履歴の確認です。特に、メーカー推奨のタイミングでディーゼル専用オイル(JASO DL-1規格)に交換されてきたかを厳しくチェックしてください。ディーラーでの定期点検記録がすべて残っている車両は、素性が良く、大切に扱われてきた可能性が高い優良個体と言えます。逆に記録簿がない、または整備履歴に空白期間がある車両は、潜在的なリスクを抱えている可能性があるため、避けるのが賢明です。 - DPFとエンジン全体の状態
販売店には、過去にDPFの警告灯点灯や強制再生の履歴がないかを必ず確認しましょう。可能であれば、15分以上の試乗を申し出て、エンジンが温まった状態でのアイドリングの安定性、加速時の異音や黒煙の有無、そしてDPF再生が不自然に頻発しないかを体感してください。走行距離が10万kmに近づいている、あるいは超えている車両は、DPFだけでなくインジェクターやターボチャージャーといった高額部品の交換時期が迫っている可能性も視野に入れる必要があります。 - 信頼できる販売店と保証制度
万が一の故障に備え、手厚い保証が付帯する車両を選ぶことが精神的な安心に繋がります。特にマツダディーラーが扱う「マツダ認定U-car」は、厳しい基準をクリアした高品質な車両が多く、最長1年間の走行距離無制限保証が付くため、中古ディーゼル車への不安を大幅に軽減してくれます。
中古のディーゼル車選びは、まさに個体との対話です。価格の安さだけに目を奪われると、購入後に「安物買いの銭失い」となりかねません。少し高くても、信頼できるお店で、素性の確かな一台を見つけ出すことが、結果的に最も賢い選択になります。
新型CX-5にディーゼル設定はあるのか

これまでCX-5の象徴的存在であったディーゼルエンジンですが、結論から言うと、2026年に日本市場へ投入される予定の3代目・新型CX-5のラインナップに、ディーゼルエンジンが設定されることはありません。これはマツダの将来戦略に基づく決定であり、多くのディーゼルファンにとっては寂しいニュースとなりました。
新型CX-5のパワートレインは、現行モデルでも実績のある2.5L直列4気筒ガソリンエンジン「e-SKYACTIV G 2.5」を主軸とします。このエンジンは、欧州や日本市場向けには、発進・加速をモーターがアシストするマイルドハイブリッドシステムと組み合わされ、燃費性能と走行のスムーズさを向上させます。さらに、2027年にはマツダが独自に新開発したストロングハイブリッドシステム「SKYACTIV-Z」搭載モデルの追加も予定されており、本格的な電動化モデルとしてラインナップの核となる見込みです。
これにより、CX-5は完全にガソリンおよびハイブリッドのモデル構成となり、これまでSKYACTIVテクノロジーの中核を担ってきたクリーンディーゼルはその役割を終えることになります。あの背中を押されるような力強い加速フィールは、今後は中古車市場でしか味わえなくなります。
なぜ人気モデルのディーゼル廃止が決定?
CX-5のディーゼルモデルは、特に日本国内において販売比率の約半数を占めるほどの絶大な人気を誇っていました。ではなぜ、マツダはそのドル箱ともいえる主力モデルを廃止するという、一見不可解にも思える大きな決断を下したのでしょうか。その背景には、避けては通れない2つの大きな時代の流れがあります。
世界的に加速する環境規制への対応
第一の理由は、欧州の「ユーロ7」に代表される、世界各国でますます厳格化する排出ガス規制への対応です。ディーゼルエンジンは、原理的にCO2排出量を抑えやすいという利点がありますが、一方で排出ガスに含まれる窒素酸化物(NOx)や粒子状物質(PM)を無害化するためには、DPFや尿素SCRシステムといった高度で高コストな後処理装置が不可欠です。今後さらに規制が強化されることを見据え、マツダは将来性の高いハイブリッドシステムを主軸とした電動化技術へ、限られた経営資源を集中させる戦略的判断を下したと言えます。
マツダ全体のパワートレイン戦略の再編
第二の理由は、マツダが推進する商品ラインナップ全体の戦略です。マツダは今後、ディーゼルエンジンを、より大型でプレミアムなCX-60やCX-80といった、FR(後輪駆動)プラットフォームを採用する「ラージ商品群」に搭載を集中させる方針を明確にしています。FF(前輪駆動)プラットフォームのCX-5からはディーゼルを外し、各プラットフォームの特性に合わせたパワートレインの役割分担を明確化することで、開発・生産の効率を高める狙いがあります。これは、マツダが掲げる「マルチソリューション戦略」の一環であり、適材適所で最適なパワートレインを提供していくという考え方に基づいています。
CX-5からのディーゼル廃止は、単に一つのエンジンがなくなったという話ではありません。これは、マツダが内燃機関の可能性を追求しつつも、本格的な電動化時代に向けて大きく舵を切ったことを示す、象徴的な出来事なのです。
リセールバリューは期待できる?

愛車を手放す際の再販価値、すなわちリセールバリューは、総所有コストを考える上で非常に重要な要素です。CX-5ディーゼルモデルのリセールバリューは、結論から言うと、同クラスのSUVの中でも良好な水準を維持していると言えます。
その背景には、魂動デザインによる普遍的な魅力と、マツダブランド自体の価値向上があります。加えて、根強いSUV人気、そしてディーゼルならではの経済性とパワフルな走りが中古車市場でも高く評価されていることが、価格を支える大きな要因となっています。特に燃料価格が高騰する局面では、燃費の良いディーゼル車の需要が高まる傾向にあります。
ただし、ガソリン車と比較した場合、注意すべき点もあります。ディーゼル車は構造が複雑なため、年式や走行距離による価格の下落幅がやや大きくなる傾向が見られます。特に、メンテナンスコストへの懸念から、走行距離が10万kmを超えると査定価格が大きく下がりやすくなります。リセールバリューを最大限に保つためには、ディーラーでの定期的な点検・整備を欠かさず、その記録をすべて保管しておくことが何よりも重要です。良好なコンディションと、それを証明する整備履歴が、高額査定を引き出す最大の武器となります。
知っておきたい税金のメリットとは
ディーゼル車は、その高い環境性能により、購入時や所有期間中にかかる税金が優遇されるという大きなメリットがありました。CX-5のクリーンディーゼルモデルも、その恩恵を十分に受けることができました。
エコカー減税とグリーン化特例の恩恵
CX-5のクリーンディーゼル車「SKYACTIV-D 2.2」は、燃費性能と排出ガス性能が国の定める基準をクリアしていたため、「エコカー減税」の対象車種でした。これにより、新車購入時に支払う自動車重量税がモデルやグレードに応じて免税(100%減税)または減税されました。さらに、新車登録の翌年度に限り、自動車税(種別割)が概ね75%割引される「グリーン化特例」も適用されました。これらの税制優遇は、車両価格がガソリン車より約30万円高いディーゼル車の初期費用負担を軽減し、購入を後押しする大きな要因となっていました。
これらの税制は、自動車を取り巻く環境の変化に応じて頻繁に見直されます。例えば、2024年度以降は段階的に基準が厳格化されています。詳細については、経済産業省が公開している自動車税制の概要で最新情報を確認することをお勧めします。中古車を購入する際には、登録年度によって適用される税額が異なる場合があるため注意が必要です。
まとめ:CX-5ディーゼルで後悔しないために
この記事では、マツダCX-5のディーゼルモデルで後悔しないために知っておくべき全知識を、多角的な視点から深く掘り下げて解説しました。最後に、賢い選択をするための重要なポイントをリスト形式で振り返ります。
- CX-5ディーゼルでの後悔は主に使い方とエンジンの特性のミスマッチが原因
- 短距離や街乗り中心の乗り方はDPFトラブルのリスクを高める
- 「壊れやすい」のではなく定期的な長距離走行など適切な管理が求められる
- エンジン音や振動はガソリン車より大きいため静粛性重視の人は注意が必要
- オイル交換費用などメンテナンスコストはガソリン車より高くなる傾向がある
- 高速道路や長距離走行ではリッター15kmを超える優れた燃費性能を発揮
- 年間走行距離が1万km以上で力強い走りを求める人には最適
- 逆に近距離メインで静かな車を求めるならガソリン車が後悔のない選択
- 中古車選びでは整備履歴、特にオイル交換履歴の確認が最も重要
- 2026年発売の新型CX-5にディーゼルエンジンの設定はない
- ディーゼル廃止の背景には世界的な環境規制の強化とマツダの電動化戦略がある
- 既存ディーゼルモデルのリセールバリューは良好だが走行距離の影響を受けやすい
- エコカー減税などの税制優遇もディーゼル車のメリットの一つだった
- 自身のライフスタイルに合っているかを慎重に判断することが後悔を避ける鍵
- 購入前には必ずガソリン車とディーゼル車の両方に試乗して比較することが推奨される
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