ダイハツ トールは、コンパクトなサイズでありながら広い室内空間や使い勝手の良いスライドドアを備え、多くのファミリー層に支持されています。しかし、購入を検討する際にはトールの欠点を気にされる方も少なくありません。
特に加速性能や燃費に関する評価は、実際の使用環境によって感じ方が異なるため注意が必要です。一方で、トールには魅力的な良いところも多数あります。
本記事では、トールの欠点や注意点、そして魅力について詳しく解説し、購入前の疑問を解消します。
- ダイハツ トールのエンジン性能や加速の特徴
- 燃費性能に関する実際のユーザーの評価
- ステアリングやインテリアの質感に関する注意点
- トールを購入する際に考慮すべきポイントや選び方
目次
ダイハツ トールの欠点が気になる方へ

- エンジンのパワー不足に感じる理由
- 燃費性能が期待ほどではない理由
- ステアリング操作に不満を持つ声
- インテリアの質感と価格のギャップ
- 後悔しないための購入時チェックポイント
エンジンのパワー不足に感じる理由
トールのエンジンがパワー不足と感じられる理由は、そのエンジン仕様にあります。トールには、1.0Lの自然吸気エンジンと1.0Lターボエンジンの2種類がありますが、自然吸気エンジンの最高出力は69馬力と控えめです。この数値は軽自動車よりはやや高いものの、車両重量が約1.1トンあるトールにとっては、やや非力と感じられるケースがあります。
具体的には、街中での通常走行では問題がないものの、坂道や高速道路での加速時にエンジンが頑張っている感が強く、アクセルを深く踏み込まなければスムーズに加速しません。この特性から、運転手にとって「パワー不足」と感じられることが多いのです。また、1.0Lターボエンジンであれば動力性能に余裕があるため、この差がさらに際立ちます。
さらに、1.0Lの排気量は燃費性能とのバランスを取るための選択肢ですが、全体的に動力性能を優先した車ではないため、パワーを求めるユーザーには不満が残る可能性があります。この点を踏まえると、トールの購入を検討する際には、日常の使用環境や求める性能を考慮し、ターボモデルの選択肢も含めて検討するのがおすすめです。
燃費性能が期待ほどではない理由
燃費性能は、スペック上では悪くはありませんが、期待ほどの数字ではないと感じられることがあります。その理由として、トールの車体構造とエンジン特性が挙げられます。特に注目すべき点は、トールの背の高いハイトワゴン設計です。このデザインは広い室内空間を実現する一方で、空気抵抗が増大し、高速走行時の燃費悪化につながります。
さらに、エンジン選択による違いもあります。自然吸気エンジンは低燃費を期待できるものの、1.0Lターボエンジンは加速性能を優先した結果、燃料消費がやや多くなる傾向があります。例えば、市街地走行や渋滞が多い環境では、アイドリングストップ機能が効率的に働く場面が限られるため、カタログ燃費に近づかないケースもあります。
実際にユーザーの声を見ても、「市街地走行では14~15km/L程度」といった声があり、WLTCモード燃費の18km/Lを下回ることが少なくありません。燃費を重視する方にとっては、走行環境や乗り方が燃費に大きく影響する点を理解しておくことが重要です。軽トールワゴンから乗り換える場合、燃費のギャップに注意が必要です。
ステアリング操作に不満を持つ声

トールのステアリングに関しては、「軽すぎる」「遊びが多い」といった不満が指摘されています。このような評価が多い理由は、トールが女性や高齢者にも扱いやすいよう、ステアリングの軽さを重視して設計されているためです。その結果、ハンドルを切る際の手応えが少なく、特に男性ドライバーや力強いフィーリングを好む方にとっては不満を抱かれることがあります。
また、遊びが多いという声も少なくありません。具体的には、ハンドルを大きく回さなければ車が反応しないように感じられるケースがあり、これが「運転中の不安感」に繋がることもあります。これにより、高速道路やカーブの多い道を走行する際に、しっかりとしたステアリングフィーリングを求めるユーザーには不向きと感じられる可能性があります。
ただし、この軽さは街中や駐車場での取り回しでは大きなメリットとなり、特に小回りの良さが必要な場面では大変便利です。こうした特徴を理解した上で、運転スタイルや用途に合うかどうかを検討することが大切です。
インテリアの質感と価格のギャップ
インテリアに関しては、「価格に見合った質感が不足している」との声が一部で挙げられています。特に、内装の素材やデザインにおいて、プラスチックが多用されている点が指摘されています。ハードプラスチックはコスト削減のための一般的な選択肢ですが、その光沢や触感が高級感に欠けるという意見があります。こうした質感の評価が、価格帯とのギャップとして感じられる要因の一つです。
トールの価格帯は150万円台から200万円台に達します。この価格設定は、軽自動車よりも上位である一方、Bセグメントのハッチバック車などとも競合する範囲です。トールはその価格で広い室内空間やスライドドアといった機能性を提供していますが、質感を重視する消費者には満足感が薄いと感じられるかもしれません。また、同価格帯の他車種では、内装にソフトパッドを採用したり、質感の高い装飾を施している例もあり、比較されやすい部分です。
ただし、トールのインテリアデザインはシンプルで統一感があり、機能性を優先していると捉えることもできます。必要な装備が揃っており、操作系統がわかりやすく配置されている点は、多くのユーザーにとって使いやすいと評価されています。このため、購入を検討する際は、自分が求める内装の質感と価格のバランスが納得できるかをしっかり確認することが大切です。
後悔しないための購入時チェックポイント

トールを購入する際に後悔しないためには、いくつかの重要なポイントを確認する必要があります。まず第一に、自分のライフスタイルや使用シーンに合ったグレードを選ぶことが重要です。トールには「X」「G」「Gターボ」など複数のグレードがあり、それぞれ装備や性能が異なります。例えば、頻繁に高速道路を利用するのであれば、1.0Lターボエンジンを搭載した「Gターボ」を検討すると良いでしょう。一方、主に市街地を走行する場合は、自然吸気エンジン搭載モデルで十分な場合もあります。
次に、維持費やオプション費用を具体的に把握することも大切です。トールは比較的広い室内空間やスライドドアなどの機能性を備えていますが、その分オプション装備を選択すると支払総額が高くなることがあります。特に、カスタムグレードでは電動パーキングブレーキやアルミホイールなどが標準装備されていますが、価格が200万円を超える場合があるため、予算内で収まるか確認が必要です。
さらに、試乗して実際の運転感覚や居住性を確認することも重要です。特に、ステアリングの軽さやシートの座り心地は個人差が出る部分です。試乗を通じて、車のフィーリングが自分に合うかどうかを見極めましょう。
最後に、燃費性能や維持費のバランスを考えることも欠かせません。トールは燃費性能がWLTCモードで18km/L前後とされていますが、実際の走行環境によって変動するため、日常の走行距離や燃料費を試算しておくと安心です。このように、購入前にさまざまな視点から確認することで、後悔のない選択ができるでしょう。
ダイハツ トールの欠点とメリットを徹底解説

- ターボ搭載モデルでの加速性能
- トールが持つ燃費の良いところとは
- 室内空間の広さが魅力的なポイント
- コンパクトカーとしての取り回しの良さ
- 維持費と利便性のバランスについて
- トールはこんな人におすすめ
- ダイハツ トールの欠点と注意点のまとめ
ターボ搭載モデルでの加速性能
トールのターボ搭載モデルは、日常の走行において余裕のある加速性能が特徴です。このモデルに搭載される1.0Lターボエンジンは、最高出力98PS、最大トルク140Nmを発揮し、2,400rpmから4,400rpmの広い回転域で効率的なパワーを提供します。この特性により、街中での発進時や高速道路での追い越しの際にスムーズで力強い加速を実現します。
また、ターボモデルは、アクセル操作に対する応答性が優れており、ステアリングに配置されたスポーツモードスイッチを使用すると、さらにシャープな加速感が楽しめます。この機能は、急な登坂や長距離運転でもストレスを感じにくく、ドライバーにとって安心感を与えるポイントです。
ただし、ターボエンジンは自然吸気エンジンに比べて燃費が若干低下する傾向があります。これは、パワーを優先したエンジン制御が影響しているためですが、それでも16.8km/L(WLTCモード)という数値は十分に実用的です。ターボ搭載モデルは、頻繁に高速道路を利用する方や、積載量が多くなるシーンが多い方に適しており、日常から長距離移動まで幅広く対応できる仕様となっています。
トールが持つ燃費の良いところとは
燃費性能には、ユーザーの多様なニーズに応える良い部分があります。特に、自然吸気エンジンモデルはWLTCモードで18.4km/Lを達成しており、コンパクトミニバンとしては優れた燃費性能を示しています。車体の設計上、軽量化を意識していることが、こうした数値に貢献しています。
また、アイドリングストップ機能が標準装備されており、信号待ちや渋滞時に無駄な燃料消費を抑えます。この仕組みは特に市街地での使用において燃費の向上を支える重要なポイントです。また、自然吸気エンジンの設計が効率的で、都市部や郊外での走行でも比較的安定した燃費性能を発揮します。
さらに、エコドライブを心がけることで、トールの燃費性能を最大限に活かすことが可能です。例えば、急加速や急ブレーキを避け、一定速度で走行することで実燃費が向上します。特に郊外路での走行時には、燃費が19km/L前後に達することもあり、日常使いで燃費を重視する方には大きなメリットとなるでしょう。
室内空間の広さが魅力的なポイント

トールの最大の特徴の一つが、圧倒的な室内空間の広さです。全高1,735mmという高さを活かし、頭上空間にゆとりがあるだけでなく、車内の全幅も広く取られているため、乗員全員が快適に過ごせます。この広々とした設計は、軽トールワゴンにはない余裕を感じさせるポイントです。
後席は240mm以上のスライドが可能で、座席を一番後方に寄せると、足元には広大なスペースが生まれます。この状態でのレッグルームは、上位クラスのセダンと比べても見劣りしないほどです。さらに、座席を倒してフルフラットにすると、車中泊や荷物の積載など多目的に活用できる点が魅力です。
また、ラゲッジスペースも使いやすさに配慮されており、後席を前方にスライドさせるだけで、カラーボックスや旅行用キャリーケースといった大きな荷物も難なく積むことが可能です。日常の買い物はもちろん、長距離の家族旅行などでも頼りになる設計です。
このように、トールの室内空間は単に広いだけでなく、用途に応じてフレキシブルに活用できる点が大きな魅力と言えます。家族での使用や荷物が多いライフスタイルにぴったりの一台です。
コンパクトカーとしての取り回しの良さ
トールは、コンパクトカーとして非常に優れた取り回しの良さを持っています。その要因は、車体全長が約3.7mと短く抑えられていることと、視界の良さにあります。車幅も5ナンバーサイズ内に収まる1,670mmで、狭い路地や駐車場での操作が容易です。これにより、都市部の混雑した道路やコインパーキングでも安心して運転できます。
また、車高が高く設定されているため、ドライバーの目線が自然と高くなり、周囲の状況を把握しやすい点も特徴です。この視認性の高さは、初心者や高齢者にとって特に魅力的です。さらに、最小回転半径が4.6mと小さいため、Uターンや狭い道での切り返しも簡単に行えます。
こうした特徴により、トールは買い物や子供の送り迎えといった日常的な用途に最適です。小回りが利く設計は、ドライバーの負担を軽減し、気軽に利用できるコンパクトカーとして高い評価を受けています。
維持費と利便性のバランスについて

トールは、維持費と利便性のバランスが良い車として評価されています。排気量1.0Lのエンジンを搭載しているため、自動車税はコンパクトカーの中でも比較的安く抑えられます。また、燃費性能も実用的で、市街地や郊外路で十分な経済性を発揮します。このように、日々の運用コストを抑えつつ、多くの便利な機能を享受できる点が魅力です。
特に注目すべきは、両側スライドドアや広い室内空間といったミニバンの利便性を持ちながら、軽自動車に近い維持費で済む点です。例えば、子供の乗り降りが多いファミリー層にとって、スライドドアは駐車場など狭いスペースでも大きな利便性を発揮します。
一方で、軽自動車よりも維持費がやや高くなる点は考慮すべきです。しかし、それを補うだけの室内の広さや使い勝手の良さがあるため、コストと利便性のバランスを重視する人にとって適した選択肢と言えます。トールを選ぶ際は、維持費を含めた総合的なコストパフォーマンスを検討することが大切です。
トールはこんな人におすすめ
家族での使用や日常的な利便性を求める人に特におすすめの車です。まず、小さな子供がいる家庭では、広い室内空間や両側スライドドアの使いやすさが大きな魅力となります。車高が高いことから、チャイルドシートの取り付けや子供の乗り降りがスムーズに行えるため、育児中の親にとって頼りになる一台です。
さらに、トールは日常の買い物や通勤に加え、家族でのレジャーにも対応できる多用途性があります。後席をフルフラットにすることで、大きな荷物を積むこともできるため、キャンプや引っ越しといったシーンでも活躍します。
一方で、軽自動車からの乗り換えを検討している人にも向いています。軽自動車の維持費の安さは魅力ですが、トールはそれに近い維持費でありながら、広い室内や快適性を備えています。軽自動車では手狭に感じていた人にとって、ちょうど良い選択肢となるでしょう。
このように、トールは日常使いからレジャーまで幅広く活躍する車として、多様なライフスタイルに対応できる点が大きな魅力です。運転のしやすさと実用性を重視する人にとって、トールは非常に魅力的な選択肢と言えます。
ダイハツ トールの欠点と注意点のまとめ
- 自然吸気エンジンは加速力が不足している
- ターボエンジンは燃費性能がやや低い
- 背の高い設計が空気抵抗を増大させる
- 市街地燃費がカタログ値より低い場合がある
- ステアリングが軽すぎて不安定と感じる声が多い
- ステアリングの遊びが多く、高速走行で不満が出やすい
- 内装の質感が価格に見合わないという意見がある
- プラスチック素材が多く高級感に欠ける
- 車体価格が高めで、オプションでさらにコストが増す
- 座席のホールド性が弱く長距離運転には不向き
- 高速道路での直進安定性が軽自動車より劣る場合がある
- 大型荷物の積載時に後席の操作が重く感じられる
- 視認性は良いが左足スペースが狭いと感じることがある
- 電動ドアミラーがエンジン停止後に操作できない
- 走行時に横風の影響を受けやすい設計となっている



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